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追うぞ! 千夜千冊61夜 『歴史主義の成立』上・下 フリードリッヒ・マイネッケ
今宵の本は何やら得体の知れないもの。昭和19年に近藤書店という出版社から出た上下巻を取り寄せてみた。手元に古ぼけた本が届いたもののまったく読む気がしない。

フリードリヒ・マイネッケ(Friedrich Meinecke,1862年-1954年)は20世紀前半のドイツを代表する歴史学者で、第二次世界大戦後は最も伝統的な歴史学者として晩年に至るまでドイツ史学界に君臨していた人のようだ。

兎にも角にも、歴史主義とはどのような概念なのかを知らねばならない。だがこれが理解困難だ。

松岡正剛さんの説明によると、
「歴史主義というのは、超歴史的あるいは超現実的な視点から真理観や人間観をのべるのをやめてみようという立場のことである。この視点をほぼ大筋で確立したのがヴィーコとヘルダーである。かれらは、歴史というものが数々の人間や民族が去来する「場」の上で繰り返していく様相を初めて見抜いた。そのような「場」を当時の言葉で corso ricorso という。ただし、このような歴史主義の目が研ぎ澄まされるまでの、その前哨戦はかなり長かった。マイネッケはその長いプロローグを徹底して描こうとした。それが本書の舞台となった18世紀の哲学史にあたる」とある。

一般に歴史主義(historicism)とは、人間生活のあらゆる現象を、物理的な時間空間概念とは別にある歴史的な流れのうちにおいて、その生成と発展とを捉えなければならないとする主張であると言われている。ここまででも未だ歴史主義とは何か私には理解できない。

簡単に云えば、フリードリッヒ・マイネッケは本著で歴史主義誕生の序曲を整理したということなのだろう。

松岡正剛さんは、
「こういう本は「好み」によって読むものである。学問の系譜のなかで読むのなら、やめたほうがいい。旅行先で街を歩くように読む。それがいい」と述べている。私にはこの意味がよく分からない。

歴史主義は多義的な概念であり、議論された時代や論者によって意味が異なるようだから、学問的にああだこうだと言い合っても、学者でない読者には何ら益はない。松岡正剛さんはそう言いたかったのだろうか。
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[2011/10/30 19:02] | 追うぞ! 千夜千冊 | コメント(0) | page top
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