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白洲正子
五木寛之さんから九州に実在した隠れ念仏の話などを聴くと、長きにわたりひっそりと土地に根づいていた日本の歴史を思えます。網野善彦さんの一連の研究の一端に目を通すだけでも、私たちが学んできた日本史というものは、いかにも表の顔であり、多層で、多様で、しかも多角的な日本という姿の、ほんの一部であることを思い知らされます。

鄙びた土地で、名も知れぬものたちが地道な生活を生き抜いてきた歴史が、我が国には各地に実在するのです。そんな香りに少しでも触れたくなったら、やはり白洲正子さんに会いに行くのが一番だと思いました。『西国巡礼』や『かくれ里』を読んでは、彼女が50歳前後の頃(いまで云えばアラフィフだ)から紀行文を書くようになっていった心境に共感できそうになります。

これも関東の人は誰も話題にしないけれど、滋賀県立近代美術館では、いま生誕100年特別展として「白洲正子「神と仏、自然への祈り」」が開催されています(11月21日まで)。行ってきました。コンセプトは、白洲正子が紀行文で触れた仏像や絵図などが、各所蔵先から集められています。その数100点は下らないでしょう。見応えがあります。白洲正子ファンには魅力的な展示会だと思います。

秋晴れの一日、清々しい気持ちになれました。
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[2010/11/08 20:13] | 人物評 | コメント(0) | page top
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