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追うぞ! 千夜千冊 18夜 『科学と方法』 アンリ・ポワンカレ

ポワンカレと言われてもはて誰なのかついぞ知りませんでした。何だか哲学者のような名前だしソクラテスやアリストテレスのように古代ギリシャの人なのかと思った次第で教養のなさを恥じています。

ジュール=アンリ・ポアンカレ(1854年-1912年)はフランスの数学者です。数学、数理物理学、天体力学などの基本原理を確立し功績を残しました。そうか、最近の人なのだと知って後に今宵の指定図書を読みました。

松岡正剛さんの説明にはこうあります。「ポアンカレはぼくの科学全般のラティオを示す出発点だった。最初に『科学と方法』を読み、ついで『科学と仮説』を読んだ。・・・(中略)、やはり『科学と方法』はヨーロッパの科学と哲学のデカルト的正当性を踏まえていながら、たんにその延長にとどまらない科学的思考をのばすにはどうすればよいのかという根本問題にふれていて、・・・(中略)。とくに第二篇「数学的推理」はぼくを何度もそこへ立ち戻って考えさせてくれた基本的思索の出発点になっている」。

なるほど、科学とは何かを正当に学べるということでしょう。私も気合を入れて読んでみました。難解ではないです。基本原理が説かれています。だけど数学や物理学の世界に安易に足を踏み入れると自分の頭が破裂していまいそうで、松岡正剛さんのその後の探索談を読んでみたものの、ひとまず自分は本著のみとしておこうと判断しました。

そういえば「ポアンカレ予想」という言葉があるのを思い出しました。NHKスペシャルだったでしょうか、このような映像を観た記憶があります。宇宙の中の任意の一点から、長いロープを結んだロケットが宇宙を一周して戻ってきて、ロープの両端を引っ張ってロープを全て回収できた場合、宇宙の形は概ね球体と言えるとか言えないとか。要するに物に輪ゴムをかけることができればそれは球面であると言っているのでしょうか。それが一体どうしたのだと私には理解不能でしたが。

とにかくポアンカレはフランスが生んだ偉大な数学者です。松岡正剛さんの解説で知りましたが、数学には四部門があるそうです。それは、数論、代数学、幾何学、解析学だそうで、この数学領域を独自にカバーできる数学者は今日ではいないと言われていますが、ポアンカレはそれができた最後の数学者だったようです。

私なりに本著から学べたことを最後に述べますと、人には時間の限りがあるからすべての物事を観尽くせない。したがってすべからく選択する必要があり発見の心理的機制を知らねばならない。それは産出力の大きい事実に目を向けることである。それは単純であると判断される事実である。
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[2009/11/23 00:10] | 追うぞ! 千夜千冊 | コメント(0) | page top
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