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追うぞ! 千夜千冊 10夜 『内なる神』 ルネ・デュボス

本家の千夜千冊で取り上げられる本はいつでも購入可能という認識でいました。私はアマゾンを利用して買い毎夜の指定図書および関連書を読んでいます。ところが今宵初めて手に入らない本のあることを知りました。『内なる神』ルネ・デュボスが取り寄せできないとのことです。

そもそもルネ・デュボスって誰なのか知る由もなく途方に暮れていた頃、松丸本舗が開店したというニュースで小躍りして勇み丸の内オアゾに出かけたのです。その松丸本舗ではもちろん千夜千冊のコーナーが「本殿」として中心に据えられています。

案内の方に10夜の本はありますかと尋ねたところ、毎夜ごとに並んでいないと知らされ最初のパンチを食らいました。えっ? 毎夜ごとに並んでいないのか。ではどのように並んでいるのかと尋ねたところ、大きく7つのジャンルに仕分けされているのだそうです。私が知りたいのはその7つを分ける視点です。その法則が分からないと本が探せない。

7つとは、①遠くからとどく声、②猫と量子が見ている、③脳と心の編集学校、④神の戦争・仏法の鬼、⑤日本イデオロギーの森、⑥茶碗とピアノと山水屏風、⑦男と女の資本主義、でした。なんのこっちゃ。松丸本舗の案内の方が言うには、求龍堂から出版されている書籍の分け方とのことです。それは知っているのでが。。。これは松岡正剛さんの頭の中だわ。

私が探し出したい『内なる神』は何処やら。この7つのジャンルのどこに仕舞われているのか。ジャンルごとに150~200夜ぐらいとの計算となりますからこれは探し出すのは不可能と観念しました。泣く泣く案内の方になんとか検索する方法はないものかと哀願したところ、これは歴史に残る名台詞だと思いますが、検索はできない探索しなさいとご指導をいただき完全にKOされた次第です。

今宵の話ですが、松岡正剛さんの紹介によると、「デュボスは1901年にフランスで生まれて10代でアメリカに渡り、前半生を微生物学者としてロックフェラー研究所を中心におくった。そのころからすでに世界の細菌学の超一流のリーダーで、かつ世界を一新した抗生物質の研究開発者でもあった。「細菌生態学」というニュージャンルも開拓した。1945年にはいまでも名著として数えられている『バクテリア細胞』を書いた」とあります。20世紀初頭のアメリカの科学者であることを知りました。

その後の人生は思索と執筆と著作に集中したようで、松岡正剛さんの紹介によると、「後半生のデュボスの思想は生態学的文明論をたった一人で切り開いたといっていいほどのものだったのである」「ルネ・デュボスが最高にすばらしいところは、「人間の精神」というものを「測定されたこと」に対して、つねに「設計されたこと」と「変化してきたこと」によってたえず照射しつづけようとしたことだった」とあります。

私の誠に拙い表現ですが、今風に言えば、福岡伸一さんのような主張なのかしら。福岡伸一さんってトンデモ本だと結構やられているから、松岡正剛さんの言うとおり、「デュボスは20世紀の思想者として十指に入る格別の科学者なのである。はたしていまの日本人がどのくらいデュボスを知っているのかわからないけれど、もしこの名を初めて聞くようであるのなら、諸君はまだ科学と理性と生命の関係を知っていないということになる」ということなら、私はトンデモ比較をしているのかしれないけれど(ルネ・デュボス博士に大いに失礼という意味で)、要は生命というのは全体でとらえないといけないという趣旨のことを話しているのだろうと思います。

松岡正剛さんの説明では、「「内なる神」(entheos)は、これは"enthusiasm"の語源にあたるギリシア語であり、「インスピレーション」の語源のようです。デュボスは、場所には「内なる神」としてのインスピレーションが潜在して、このインスピレーションを取り出すことが人間の精神の力であり、そうだとすれば、それは「場所の精神」だと言ったのである」とのこと。デュボスは、産業社会や工業社会がすでに「内なる神」を失いつつあることを指摘しこれでは人間の理性はインスピレーションを喪失したままになると、そういう警告を発しているのです。

今宵の『内なる神』が手に入らず地団太を踏んでいた私は、手をこまねいている訳にもいかず、松岡正剛さんの勧めで『人間であるために』(紀伊国屋書店)、『人間への選択』(紀伊国屋書店)、『目覚める理性』(紀伊国屋書店)の3冊を読了しました。

人間と科学文明の将来について語られています。これは凄い人だと思いを新たにしました。ルネ・デュボス博士のことをもっと日本で紹介されても良いような気がします。今宵は結構深かった。
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[2009/10/31 00:10] | 追うぞ! 千夜千冊 | コメント(0) | page top
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